髪についてのQ&Aと考え方

髪は生きている説

2022年8月7日

当店のブログにご訪問頂きまして、ありがとうございます。

トリートメント剤を使わないヘアケアサロンです。

13年間ヘアケアサロンとして、ヘアカラーや縮毛矯正も
おこなってきたピュアティが、髪に関して解説してまいります。

髪にお悩みがある方は、知ることによって解決へと導くブログとなっております。

どうぞごゆっくりご覧になっていってくださいませ。

以前にこのようなツイートをさせて頂きました。

数日シャンプーしないと髪がベタついてくるのは、髪が生きてるわけではなく、表面のキューティクルの外層部にある18MEAというタンパク質の回転運動によるものです。分子運動なので、生きている動作ではないです。
毛髪（毛幹部）の細胞は生きてないので蘇れません。
— 美容室ピュアティ伊藤@完全素髪ケアの髪質改善 (@itoshingo2010) February 18, 2022

こちらのツイートに対して、

掘り下げていってまいりたいと思います。

今回は、かなり毛髪マニアの方からのご質問でもございますので、

そこまで髪の事を知りたいという方は、

ほとんどいらっしゃらないと思われますので、

もしご興味ございましたら、お読み進めてくださいませ。

1- 髪は蘇らない

もはやどこでもお伝えされている

「一度ダメージを受けてしまった髪は、元の健康な髪に戻せない」

という現実でございますが、

髪の毛は、生きてる細胞ではないので、よみがえれません。

これが大前提になりますと、

「いためずに髪を伸ばす」事しか、

綺麗な髪を維持するには、他に道はございません。

2- 生きている細胞は毛根の一番底にある毛乳頭だけ

頭皮から生えてきた髪は、もう生きてはいない。

という事は現実でございますが、

唯一、生きている部分は「毛根」です。

毛根の一番底に、「毛乳頭」という髪の毛を作る細胞がございますが、

ここは、唯一、毛細血管とつながっておりまして、生きている細胞です。

むしろ、この細胞が生きていないと、髪は生えてまいりません。

3- 毛髪が脂っぽくなるのは、髪の毛の脂質の回転運動

毛根の髪の毛が作られる部分の毛乳頭だけは生きている細胞で、

頭皮から生えてきている毛髪部分は、生きている細胞ではありません。

ですので、１００℃以上のアイロンをあてても、熱く感じる事もなく、

髪を切っても激痛を起こす事はございません。

それ故に、蘇る事もできません。

しかし、ここでひとつ疑問をお尋ねされる事がたまにございます。

風邪を引いたり、入院などで、数日間シャンプーができない時に、

「何もつけていないのに、髪が脂っぽくなる。これは、髪が頭皮の脂を吸い上げいるからではないの？」

というご質問です。

吸い上げている＝生きている？

という、植物のようなイメージになりますが、

そこは少し違いまして、毛髪内で吸い上げているわけではございません。

髪の表面にあるキューティクルに、特徴ある脂質を、

元々、人の髪は持っております。（ダメージをすると、これがなくなります）

その特徴ある脂質というのが、１８MEAという脂質なのですが、

常に回転運動を行っております。（原子構造の陽子の周りに飛んでいる電子の回転運動に近しいイメージ）

この回転運動が、毛根にある皮脂腺からでる皮脂を押し上げ、

数日シャンプーを行わないうちに、髪の毛の表面の皮脂量を上げるという結果になります。

何日もシャンプーしなくてもベタつかない方は、

ダメージや加齢で、この脂質（１８MEA)が髪のキューティクルに少ないか、

元々の毛根からの皮脂量が少ないかのどちらかです。

つまり、髪がベタついてくるのは、

髪のキューティクルにある特殊な脂質の働きによるものです。

髪の毛や１８MEAの働きは、体内の毒素を排出するという事も言われておりますが、

毛髪を守ろうとする防衛本能の働きのひとつだと感じます。

しかし、
残念ながら、毛髪自体は生きておりません。